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衆愚!?

7月 7th, 2010

参院選が目前に迫った。我ら選挙民はどのような投票行動をとるのだろうか。


去年の衆院選では、歴史的な大転換を成し遂げた。一票ずつの集積が巨大な力になることを如実に示したものだ。

選択の結果はどうであろう。まずカネの問題、整合性のない不用意な発言、そして派閥の対立も垣間見える。長いながい旧保守政権時代と同じではないか。政治というものの属性なのか。少なくとも、民主的な政治が洗練の域にまだ達していないと言えよう。


我々の選択が間違っていたのか。いや、そうでもない。事業仕分けに始まる官僚支配体制の解体作業は新鮮だ。強い抵抗を排除して長い道をたどる作業は始まったばかりなのだ。この点ひとつをとっても、我々の判断は誤りではない。最善のないところ、少なくとも次善は選んだと言ってよい。


とは言え、これまでの9ヶ月を振り返ると、どうも閣僚の不用意な発言が見られる。八ッ場ダムの問題に始まり、このところ急浮上した消費税の論議に至るまで、外部から見ているとやっぱり唐突だ。周辺の地ならしをあらかじめやって、タイミングを見計らって持ち出すのが政治的センスではないか。

前任の鳩山さん、学者肌の理想家なんだろうが、やっぱりズレを感じる。普天間問題にしても、「少なくとも県外」というからには、それなりの腹案があるのだろうと思っていたら、5月末というオバマ米大統領との約束のため、沖縄県民の頭越しにサッサと政府間協定なるものを取り決めてしまった。これじゃぁ、沖縄県民ならずとも怒るよ。菅さんの手足を縛ってしまったではないか。

県内移設では無理。沖縄の歴史を考えるなら、もう犠牲と負担を強いてはならない。九州その他に既存する自衛隊基地を利用するのが現実的だろう。鳩山さんは功罪相半ば。小沢さんと刺し違えて共に舞台裏へ引っ込んだ形だが・・。


野党の役割は政府・与党を批判することにある。とは言え、むしろ悪宣伝に終始しているではないか。「派遣村」を現出させ、一方で企業トップが驚くべき巨額の報酬を得ているような、ゆがんだ社会を生み出したことへの反省など更になし。


さあ、我々はどのように行動するか。何を判断基準とするか。今度は我々が試されるのだ。一票の集積は巨大な力となる。衆愚となってはなるまい。